寝る前に。「神門」を押してみる

毎日のセルフケア

神門。神の門。

なんとも壮大な名前です。何が出てくるんでしょう。ちょっと男心をくすぐる名前ですよね。笑

今回は、手首にある神門(しんもん/HT7)。寝る前、少し気持ちを落ち着けたい日に覚えておきたいツボです。

「神」は、神様というより心の働き

東洋医学の神は、心や意識、精神活動、生命活動の様子などに関わる広い言葉です。流派による違いもあり、現代医学の精神機能と一対一ではありません。

神門が属するのは「手少陰心経」。この「心」も、心臓だけでなく精神や感情の働きを含めて考えます。

眠りたいのに頭が冴える。明日の仕事が気になる。布団に入っても落ち着かない。

私は神門を、筋肉の疲れや体力より、こうした緊張や気持ちの状態を考えるときに思い浮かぶツボと捉えています。身体と心を、完全に別々には見ないんですね。

伝統的には眠りの不調や緊張、動悸などに使われ、現在も研究されています。ただし研究には限界があり、「押せば必ず眠れる」というものではありません。鍼治療の結果を、家庭での指圧にそのまま当てはめることもできません。

場所は、手首のしわの小指側

手のひらを上にし、手首の横じわを小指側へたどります。小指側にある筋のような腱、そのすぐ親指寄りの小さなくぼみが目安です。左右にあります。

WHOの標準位置では、手首のしわの上、尺側手根屈筋腱の親指側。小指側のどこでもよいわけではありません。耳にも同名のツボがありますが、今回は手首です。

自宅では鍼を使わず、反対の親指の腹で数秒ゆっくり押して、離す。数回で十分です。

軽く「痛気持ちいい」程度を上限に、痛みを我慢せず、長く押し続けないでください。傷や炎症のある場所は避け、痛みやしびれが出たら中止を。自然に息を吐きながら、やさしくどうぞ。

近くにある「内関」とも、少し似ている

以前紹介した内関も、緊張した日の話で登場しました。

神門は心経、内関は心包経に属します。内関は手首のしわから指3本分ほど肘側、2本の腱の間。同じ場所ではありません。

近くにあって、伝統的な使い方に重なる部分があるのは面白いところ。内関と一緒にやさしく押してみてもよいと思います。組み合わせれば効果が必ず高まる、という意味ではありません。

「そろそろ今日を終わりに」の合図に

仕事や家事、スマホ、考え事。夜でも切り替えが難しい日はあります。そんな日に、手首へ触れる時間を、自分をいたわる小さな習慣に。

ただし、繰り返す動悸は医療機関へ。動悸に胸痛・息苦しさ・失神を伴うときは119番など救急対応を。神門のセルフ指圧は、不整脈や心疾患を治療するものではありません。不眠や強い不安が長く続き、生活に支障がある場合も相談してくださいね。

「そろそろ今日を終わりにしましょう」

神の門から何かが出てくるわけではありませんが、少し落ち着く時間への入口にはなるかもしれません。笑

毎日に、ちょっと東洋医学。

おやすみなさい。

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