鍼灸師としてこんなことを言うのもどうかと思いますが……
私はもともと、東洋医学をちょっと胡散臭いと思っていました。笑
「気が流れる」
「陰と陽のバランス」
「経絡がどうこう」
初めて聞いたときは、
「……本当に医学の話をしてる?」
くらいの感覚でした。
もしかすると、このページを読んでいる方の中にも同じように感じている人がいるかもしれません。
でも、実際に勉強してみると印象が少しずつ変わっていきました。
今回はこのブログの最初の入口として、
「そもそも東洋医学って何?」
というところから、難しい話はなるべく抜きにしてお話ししてみます。

東洋医学って、そもそも何?
現在の日本で「東洋医学」というと、鍼灸や漢方などを思い浮かべる方が多いと思います。
最近では芸能人やスポーツ選手が鍼によるケアを受けている様子をSNSなどで見かけることも増え、「鍼」というもの自体は以前より身近になったかもしれません。
では、その鍼灸の背景にある東洋医学とは何なのか。
ここから急に難しくなるんですよね。笑
このブログでは主に、古代中国で発達し、その後日本へ伝わって独自の発展をしてきた医学の考え方について紹介していきます。
その重要な古典の一つが、
『黄帝内経(こうていだいけい)』
です。
『黄帝内経』は一人の人がある日突然書いた本ではなく、古代中国で長い時間をかけて蓄積されてきた医学の知識がまとめられたものと考えられています。
成立した年代については今も研究がありますが、戦国時代から秦・漢代にかけて形作られていったとされています。
つまり、ざっくり言えば2000年以上前の人たちが身体について考えていたことが、現在まで伝わっているわけです。
これだけでもちょっと面白くないですか?
2000年前なのに、考えていることは意外と身近
『黄帝内経』では病気になった後の治療だけではなく、
季節と生活、食事、睡眠や休息、身体を動かすこと、感情と身体の関係など、人が健やかに生活するための考え方が扱われています。
もちろん、2000年前の医学をそのまま現代医学と同じものとして考えることはできません。
でも読んでいくと、
「あれ?これ、今でも普通に大事なことじゃない?」
と思う部分が結構あります。
ここが私が東洋医学を面白いと思い始めたところです。
人間も、植物や川とそんなに変わらない?
これは東洋医学の教科書にそのまま書いてある言葉ではなく、あくまで私なりのイメージです。
人間も自然の中にいる生き物です。
日に当たる。
呼吸する。
食べる。
眠る。
身体を動かす。
そして身体の中では、血液をはじめ、さまざまなものが絶えず動いています。
私はこれを考えるとき、よく川をイメージします。
川は水が流れているから川でいられます。
流れが悪くなれば、水は淀んでいく。
人間の身体も、まったく同じという意味ではありません。
でも、
「ちゃんと巡っていることって大事なんじゃないか」
と身体を見るきっかけにはなる。
東洋医学を勉強していると、こういうふうに人間を自然から切り離さずに考える視点がたくさん出てきます。
私はそこが面白い。
そして身体が出しているヒントを探す
東洋医学には、
望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)
という身体の見方があります。
顔色や姿を見る。
声や呼吸などを感じる。
その人に話を聞く。
脈や身体に触れる。
一つだけを見て「あなたはこれ!」と決めるものではなく、いろいろな小さな情報を集めながら身体の状態を考えていきます。
これがまた面白いんです。
普段なら気にもしないような身体の変化が、別のことを考えるヒントになることがあります。
この辺りは今後、このブログでもゆっくり紹介していきたいと思います。
ちなみに2000年前といえば……
ここで少し脱線します。笑
漫画好きの私としては、古代中国と言われるとどうしても**『キングダム』**が頭に浮かびます。
『キングダム』の舞台となっている春秋戦国時代は、『黄帝内経』につながっていく医学知識が蓄積されていた古代中国と重なる時代でもあります。
漫画を読みながら、
「この時代の人たちが身体や病気について考えていたことが、2000年以上たった今の鍼灸にもつながっているのか」
なんて考えると、個人的にはちょっとワクワクします。
こういう漫画や歴史の脱線も、このブログではたぶん今後たくさん出ます。笑
東洋医学を、もう少し身近に
東洋医学というと、
難しい。
古臭い。
そしてちょっと怪しい。笑
そんなイメージを持つ人もいると思います。
私も入口ではそちら側でした。
だからこのブログでは、東洋医学を無理にありがたいものとして紹介するつもりはありません。
「へぇ、そんな身体の見方もあるんだ」
くらいでいい。
そこから、
「今日は少し早く寝てみようかな」
「ちょっと身体を動かそうかな」
「このセルフケア、試してみようかな」
と、自分の身体を見るきっかけが一つ増えたら嬉しいです。
東洋医学が、あなたの生活を少し変えてくれるかも。
そんな話を、これから少しずつしていきます。

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